デジタル・インプラントとは? デジタルインプラントはインプラント治療の経験が豊富なドクターでも難しいとされるような症例でもデジタル解析技術によって簡単にインプラント治療をおこなうことが可能となります。歯科用のCT診断画像を元にコンピュータ上でインプラント治療をシミュレーションし、専用に作成されたガイドによって正確にかつ簡単にインプラントを埋入することができます。 インプラントは骨の量や形態などによってインプラントを埋め込む位置の制約を受けます。また顎の骨の周囲には血管や神経、そして上顎には上顎洞と呼ばれる鼻腔とつながる大きな空洞があり、インプラントを埋め込む場合には、これらを避ける必要がございます。 インプラントを埋め込む位置の顎の骨の量が少なく、十分な骨量が残っている箇所が非常に狭い場合や、インプラントの埋め込む位置が血管や神経、上顎洞に近接する場合にはインプラントをピンポイントで正確な位置に埋め込む必要がございます。このようなケースではインプラント経験が豊富な歯科医でもフリーハンドでピンポイントに正確な位置にインプラントを埋め込むのは、ほぼ不可能です。 デジタル・インプラントでピンポイントに そこでCT画像上でインプラントを安全に埋め込む位置をコンピューター上でシミュレーションし、このシミュレーションどおり正確にインプラントを埋め込むためのガイドを使用します。その誤差は1ミリ以内と言われま、正にピンポイントでのインプラントが可能になりました。 歯茎を切らないインプラントも可能 CT画像上でデジタルでシミュレーション可能なことから、歯茎を切らないフラップレスのインプラントも可能になりました。歯茎を切らないことで術後の出血や腫れが少なく、またインプラント本体の感染を防ぐこともできます。インプラント治療の安定性も向上します。 総入れ歯に代わるAll on 4やAll on 6にも応用 総入れ歯のような上部歯を4本だけのインプラントで支持するのをオール・オン・フォー、6本のインプラントで支持するのをオール・オン・シックスと呼ばれます。これらは上顎では上顎洞、下顎では下歯槽管と呼ばれる太い血管や神経が通っている顎の骨の中のトンネルに近接した位置にインプラントを埋め込む必要がございます。そこで、これらの治療はデジタル・インプラントにより可能となりました。